歯車物語 著:歯車
第2話 多くの種族
大陸には人間の他にも、多くの種族が生息している。カロン族、ガロン族、カイロン族はミレナ近くに生息するやっかいな連中である。人ほどではないが、知能を駆使し、組織だってしばしばミレナを脅かしてきた。
さらに近年、ばらばらだった3種族が時期をあわせてミレナ進攻をするため、政府は対応に苦慮していた。今も、国境付近に集まりだしているのが確認され、大規模な防衛部隊が編成されている。
今回の王弟の召集は、隠居した人からの手助けというのが表だった理由となっている。 そんな綺麗事を考える王弟ではないと、レイシャナは考えているのだ。
前線では日に日に緊張感が高まっているそんな中、王宮から少し離れた王弟の邸宅に、召集されたメンバーが集められ、編成された。賞金目当てや腕試しの連中だが、ヤマバの知っているような名うての強者が揃っていた。
しかもそこにはなぜか鍛冶屋や防具職人もおり、武器防具の修理、作成がすべて無料であった。へたをすれば賞金と同額になる。疑問が頭をよぎりながら、ヤマバも剣を新調した。
六人チームを一つの班とし、2班で編成される小隊が三つ編成された。そして各小隊が分担する形で、任務が与えられた。
−各種族の命令源の特定、撃破−
ヤマバはカロン族担当となり、その実績からサーボ小隊隊長、サーボAチーム班長となった。
その夜半、ついに敵が動きだした。
大陸での開拓の前線基地となっているハク村は、今や今回の防衛戦の最前線となり、人と物資に溢れていた。 夜半、カイロンの戦士部隊がハク両側の前線を急襲、突破し、ハクとミレナ市街の幹線道路を寸断した。
ハク村は孤立、包囲された。
歯車が動きだしたのだ、ゆっくりと。