マージおじさんとボグヴァーツ特急  著:日下部 峰雪


第20話 様子の一変に

 様子の一変に、腹も一通り膨れたおじさんは、戻ろうとする生徒の一人の襟首をむんずとつかみ、とりあえず必要な情報を吐かせようとする。

 「おい、この汽車はどこに向かっている?」
下級生と思われる生徒の少年は、一瞬怯えていたがすぐに気を取り戻し、あきれたように答える。
「学校に決まってるじゃないか。」

 それを聞いて、おじさんは少し考えるように頷くと本題に入る。
「それは、ハリー・ポッターが通っている学校かい?」
「なに、君もハリーのファンかい?無論そうだとも!」
それを聞くと、おじさんはおもむろに拳骨でその生徒の頭を殴って追い払った。あわれな生徒はそのまま泣きながら去っていった。

 ふと窓の外を見ると、景色がだんだんゆっくりになる。列車は減速に入ったようだ。
「ならいっそ、このままならず者共の蟻の巣に乗り込んでやろうじゃないか。そこであのくそがきを連中諸共とっちめてやる!ふん、今のうちにせいぜい幸せを満喫しておくこった。」

 そしてマージおじさんは臆することもなく、列車から降りる群衆に混じってボグヴァーツ校に向かったのであった。

 この直後、皮肉にも常人(マグル)離れした彼女のファッションセンスと容姿は、デスイーターの襲撃に備えて道々に配されたボグヴァーツ市の歩哨たちに、よもやマグルが入り込んでいるとは露とも疑わせなかったのである。

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